連載時から話題を呼んだ、太田光の新著『 芸人人語 』が、12 月 18 日(金)朝日新聞出版より発売されました。
朝日新聞「天声人語」よりも視点が深く、切れ味の鋭いコラム集です。
ぜひお求め下さい!
私の飯の種は、自分も含めた「人の失敗」だ。芸だけで食べていくこ
とに必要なのは、「一生恥をかく」という覚悟だ――。
「一冊の本」連載時から話題沸騰のコラムが、ついに書籍化!
・2019年5月12日「毎日新聞」読書面に掲載
・2019年5月13日「朝日新聞」一面「折々のことば」に掲載
「芸能界の薬物」「表現の自由」「大衆とテレビ」から「女帝とコロナ」
「戦後レジーム」「菅首相誕生」まで、話題となった出来事を取り上げ ながら、人間社会の深層を考える。いじめも政治も漫才もコロナも相方 の田中も、世の中のあらゆる事象は、すべてつながっている。朝日新聞
「天声人語」よりも深くて鋭い”渾身の20編”。
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「先生、どうにかできませんか」
小学三年生の少女が、父から毎日暴力を受ける中で、学校側が配布し たいじめに関するアンケートに書いた言葉だ。(中略)
私は初め、小学三年生の女の子が使う言葉らしくないという印象を持 った。妙に大人びた、相手に気を遣うような婉曲な言い回しで、サラリ ーマンが商談で使うような、この国特有の自分の意思が明確でない言い 方。「どうにかしてください」ではなく、「どうにかできませんか」。
私は少女のこの言葉が事件全体の問題を孕んでいるように思う。 (第1回「言葉」より)
【タイトル】芸人人語
【著者】太田光
【定価】1,500円+税
【判型】四六判
【頁数】272 ページ
【ISBN 】978-4-02-331920-2
【発売】朝日新聞出版【発売日】2020年12月18日
■目次
一 言葉 /二 罪 /三 形 /四 存在 /五 芸人 /六 表現 /七 テレビ
八 表現の自由 /九 笑いといじめ・1 /十 桜と薬 /十一 笑いといじめ・2 /十二 偶然 /十三 恐怖 /十四 科学的 /十五 ステイホーム /十六 間 /十七 無責任/
十八 真夏の太陽 /十九 闘う政治家 /二十 覚悟
■プロフィール
太田光(おおた・ひかり)
1965 年 5 月 13 日、埼玉県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科を中退後、88 年、大学の同級生の田中裕二と爆笑問題を結成。93 年度「NHK 新人演芸大賞」、2006 年、「芸術選奨文部科学大臣賞」受賞。18 年、オムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」の一編、 草彅剛主演の「光へ、航る」を監督。20 年、「ギャラクシー賞」ラジオ部門 DJ パーソナリティ賞を受賞。著書に『爆笑問題の日 本言論』(宝島社)、『マボロシの鳥』(新潮社)、『憲法九条を世界遺産に』(共著、集英社新書)、『違和感』(扶桑社新書)など多数。